経験は多い方が良いが、成功は約束されない

経験は、多ければ多いほどよい。

 

少なくとも少ないよりは、多い方が良い。

 

というのも経験が少ないと、何が正しくて、何が間違いなのかが、わからない。

 

本を読んだり、動画やセミナーで学んでも、自分自身が経験しないと、身にならない。

 

経験が少ない状態で判断すると、九割方間違った判断をする。

 

これを「小数の法則」と呼ぶ。

 

小数の法則というのは、大した経験も無いのに、それを法則として考えてしまうと言う失敗の原因のことだ。

 

たとえば3回やって3回目に成功したとすると、成功確率は3分の1だと思って、そのあともそれに縛られたりする。

 

3分の1の確率だから、もうそろそろ成功できる、と思って失敗を重ねる。

 

これは「平均値への回帰」という失敗パターンだ。

 

で、経験が十分に増えたところで調べて見たら、成功確率は10分の1くらいしかなく、3分の1だと思っていた成功確率は、嘘だったことが分かったりする。

 

そういうわけだから、経験は多い方が良い。

 

ところが、経験が多いからと言って、上手く行くかと言えば、そういうわけでもない。

 

株式投資を始めて数十年、プラスになった年は殆ど無い、というような人も多い。

 

また経験が多いからこそ、失敗すると言うこともよくある。

 

経験が邪魔になるようなことも、意外に多いのだ。



どっちに転んでも、後知恵(あとぢえ)で説明できる

経験は多ければ多い方が良い。

 

しかし経験が多いからと言って、それが成功につながるかどうかは、また別の話だ。

 

というのも経験から導かれる法則というのは、たいていの場合、後知恵(あとぢえ)でしかない。

 

後知恵とは「偶然起こったことを、まるで必然だったと考えてしまう」という人間の思考パターンのことで、実際には役に立たない。

 

後知恵というのは、結果が出た後から考えた「もっともらしい」理屈であって、現実にそういう場面で役に立つ分けではないのだ。

 

経験から見つけた法則が正しくて妥当だったとしても、そういう状況になったときは、選好の逆転や直前効果が起こって、法則どおりの判断ができないと言うこともありうる。

 

「こうなるはずだ」と思って決めても、結果が出た後から見ると別の見方も出来たりすることもよくある。

 

結局どちらに転んでも、後知恵で説明できるような状況も多い。

 

株式投資でも、株価が上がったり下がったりすると、もっともらしい説明が付くけれど、殆ど全部、後知恵の解説だ。

 

ハッキリしているのは、株価が上がったときは、売りより買いの方が多かったということで、株価が下がったときは、売りの方が買いよりも多かったという事実だけだ。

 

売りと買いの比率を需給バランスと言うが、そしてなぜそういう需給バランスになったのかは、個々の銘柄それぞれのホルダーの「気分」でしかない。


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