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プラス面より、マイナス面に目が行く理由

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たいていの人が、消去法で候補を絞る理由

このページの目次
  • 損が二倍になっても、ギャンブルに出る

更新日:2017/09/06

何かを選ぶ場合、選択肢が多ければ多いほど、どれを選べば良いのか迷う。

 

自分自身の満足(効用)を最大にするような組み合わせや選択肢を、何とかして選ぼうと考える。

 

しかし選択肢が多ければ多いほど、効用最大化できる選び方は難しくなる。

 

こういう場合、消去法で候補をドンドン減らして行くと言うことをしたりする。

 

これはアレだからダメ、こっちはこうだからダメ、、というふうに、たくさんある選択肢を減らしていくわけだ。

 

選挙などで、自分が投票する候補者を決める際も、投票したい候補者がいない場合、それぞれの候補者のマイナス面に注目する人も多いだろう。

 

この人は○○党の推薦を受けているが、○○党は気に入らないからダメ。

 

この人は顔がなんか嫌らしそうだから、ダメ。

 

この人は貧相だから、ダメ。

 

そういう風に候補者をドンドン消去していって、残った人に投票したりする。

 

これは多くの人間が「利点より、欠点を気にする」からだと考えられる。

 

大抵の人間が、得をするよりも損をするのを嫌うらしく、損して失敗するのが嫌なのだ。

 

これは「プロスペクト理論」の実験で分かったことだが、多くの人が、利益を取る場合は確実に利益が取れる方を選ぶ。

 

ところが損失を被る場合は、損失を帳消しにしようとギャンブルを選ぶ人の方が多いのだ。


損が二倍になっても、ギャンブルに出る

たいていの人が、損失を嫌う。

 

損をするのも嫌いだし、損失を帳消しにできるのなら、ギャンブルに出たりする。

 

プロスペクト理論の実験では、2分の1の確率で2倍の利益が得られる選択肢と、確実に半分の利益をもらう選択肢があった場合、後者を選ぶ人の方が多い。

 

これは2分の1の確率で、何ももらえない状況を嫌うからだろう。

 

一方、損失の場合は、2分の1の確率で損失が2倍かゼロになる選択肢と、損失をそのまま受け入れる選択肢で調査が行われた。

 

この場合、どういうわけか、ギャンブルに出て損失をゼロにする選択肢を選ぶ人の方が多くなる。
利益は確実に取ろうとするのに、損失はギャンブルに出てまで無くそうとするわけだから、いかに人々が損失が嫌っているのかわかる。

 

これは、人間の「危機回避性」のせいかも知れないが、選択肢が多すぎる場合、消去法で候補を絞る理由の一つだろう。

 

プラス面とマイナス面を考えると、マイナス面の方が大きく感じられるため、マイナス面が大きいモノをまず除外していこうとするわけだね。

 

バズマーケティングでも、良いニュースより悪いニュースの方が、伝わり方が7倍も速いというようなことがよく言われている。

 

単純に長所を述べるよりも、それを買わないと失うマイナス面が強調される宣伝やCMが多いのも、こういうわけだったんだね。


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